|
|
||
![]() |
絶望をはねのけてこそ人生は楽しい 多湖 輝 ISBN: 4-915872-69-6 C0095 発行年: 2001年11月16日 定価: 1,400円(税込) |
|
<序章> 行動範囲、布団一枚の広さ 一歩踏み出して 苦しさを乗り越えよう わがままは良くないと誰でも考える。 わがままというのは自分本位で、周囲に従わず、我慢のないことだ。非常識で聞き分けのないことだ。子どものような大人がわがままということになる。 われわれは苦しいときや制約の多いときほど、わがままになってみたくなる。泣き喚いたり、すべて放り投げてしまいたくなる。 いまの世の中でいうなら、まずは不景気だろう。それに伴うリストラや倒産、ローンの重圧、老後の不安、子どもたちの将来への不安、そういったものがジワリと心を締めつけてくる。 人間関係のストレスもある。自分自身や家族の病気、事故もある。どんな人にも他人には窺い知れない困難や不幸と直面するときがあるはずだ。 けれどもそういうとき、たいていの大人は「我慢」を言い聞かせる。ここで自棄になってはいけない、取り乱してはいけない、そう自分に言い聞かせて逆境に耐え抜こうとするはずだ。 すると後は、どう耐えるかという問題になってしまう。困難や逆境にどう立ち向かうか、どう乗り切るかというのがいちばん大切な問題だったはずなのに、最初に「我慢」を言い聞かせたことで無数の選択肢が消えてしまうのだ。 どう耐えるかという問題にすりかえてしまったら、選択肢は限られてしまう。というより、耐えることは現状を肯定して他の道を選ばないことだから、一切の可能性は消えてしまう。 周囲に取り繕って苦しくないフリをしても、あるいは何かに気を紛らして苦しみを忘れようとしても、しょせんはその場しのぎだろう。 たとえば人間関係のストレスなら、厭な相手と正面からぶつかったっていいのではないか。言いたいことを言い合って、それでケンカになっても構わない。あるいはストレスになる人間関係を切り捨てて、一切の付き合いを断っても構わない。 いちばんストレスが溜まるのは、「厭だ厭だと思いながら自分を抑えて相手に合わせること」だろう。耐えるというのは状況に従うということで、つねに一歩退く生き方ではないか。苦しさを乗り越えるというのは、一歩踏み出してその苦しさを自分なりのやり方で追い払うことだ。方法はいくらでもある。それが他人の目にわがままと映っても、気にすることはない。 |
詳細ページへ
当サイトに掲載するすべての画像およびテキストの 無断複写・転用・転載は固くお断りいたします。 Copyright(c)2001 Shinkosha.All right reserved. |